2月の日記


2月1日

リハビリのはずが…

そういえば、今年に入ってまだ映画を1本しか観ていなかった。 去年も12月は映画を観ていない気がする。 このままだと本当に仕事一辺倒になってしまうので、 これからちょっと無理してでも映画を観ることにした。 今回はリハビリといういことで、ミニシアター系の映画の中からポスターをみて 一番つまらなそうなもの選んだのだが、入ってみたらすごい人気だった。 中身も予想に反して面白かった。まだ勘が鈍っている。




2月2日

今日はグチ日記。

実験屋の上司に実験をやっていないということでまた怒られた。 上司曰く「理論で考えた通りいかないんだから、まずは実験して、うまくいかないところを 調整しながら研究をすすめなさい」ということらしいのだが、 正直、上司はもう少し考えてから実験した方がいいと思う。 だいたい理論でちゃんと考えたら絶対にうまくいかない実験とか、 逆にそこまで制御された環境で得られたデータで計算したら必ずうまくいく実験とか、 そんなことばっかりじゃん。 「実験なんてだいたい思い通りの結果が得られないんだからとにかくたくさん実験をしなさい」 上司がやっている実験の9割は理論でちゃんと考えたら絶対にうまくいかないやつだと思うのだが。




2月4日

研究所の所長とグループ面談

新人研修の締めくくりとして計画されていたが延びに延びてしまった所長とのグループ面談があった。 一緒に受けた新人に、今の仕事がパチンコ用のグラフィックチップの評価のようなことを しているのがいたのだが、彼はパチンコはしないらしい。
「パチンコをしないやつがそんな仕事するなんてダメだよ」
と所長の言葉。社員がパチンコにはまっていいの?そしてちょっと無責任じゃない?




2月5日

結局間に合わなかった…

今実験しているネタでシンポジウムで発表という計画は、 結局実験が間に合わなかったので延期になった。 時間的に無理があったので、仕方ないといえば仕方ない。




2月9日

サイトスペースにつながらない

何だかこの無料サイトスペースの調子が悪い。前からつながらないことが ちょくちょくあったが、今回もつながらなかった。なんでだろう?
やっと実験用のデータが全部そろった。今週中によい結果を出さないといけない。大丈夫か?




2月11日

まあまあだったな

そろそろ終わってしまうので「半落ち」を観た。 結婚して子供がいる人じゃないと感情移入しようがないような映画なので、 涙を流すほど感動はしなかった。でも、多分、日本アカデミー賞総なめでしょう。 あの賞は売れた感動ものの映画にあげる傾向があるから。




2月12日

人種差別では決してないのですが、こんな問題も…

顔にまつわるいろいろな画像認識技術(顔認識、顔輪郭、表情認識他など)において、 ネグロイド(黒色人種)はモンゴロイド(黄色人種)やコーカソイド(白色人種)に比べ 格段に難しいです(成功率が10分の1ということもよくあります)。 この業界では常識なのですがこれは実用上は非常に問題で、 わざとネグロイドだけ使えないようにしていると誤解を与え、たたかれる恐れがあるとのこと。 でも、今のところ、実用化されている技術でネグロイドでも他の2つと変わらないほどの 精度を出しているものって多分ないと思います。この辺は、世界中で研究している人のほとんどが コーカソイドかモンゴロイドだからではなく、本当に技術的に難しいのです。




2月13日

初めての特許調査

特許調査とは、現在研究・開発している技術に関する特許が出ているかを調べるというもの、 応用編としてはいろいろなパラメーターを設定して、各社の値を算出し、自社やライバル会社の 得意分野がどの辺かを分析する技術マップというものもあるがそれはまだやっていない。
調査してみて思ったが、今の特許制度はむしろ弊害の方が多いと思う。 現在どう考えても実現できない技術を、さらにそんな技術を到底持っていない上に 多分開発不可能な企業が特許をとっていたりする。 つまり、数年後、実際にその技術を開発した企業はそんなわけの分からない特許によって 莫大な使用料を払うことになる。それ以前にそんな特許があると特許調査で分かったら 開発なんてしないので、それによって将来有望な技術を開発する機会が失われている。




2月14日

ロード・オブ・ザ・リング観た

封切り日の割にはかなりすいていたので、「王の帰還」を観た。 もしこれから観に行く方には、是非、前2作を観るか、小説を読むか、 とにかく予習してから観ることをお勧めします。
中身は、3時間半もあるのに、そのうち2時間ぐらいは両軍入り乱れてのの戦闘シーン。 ストーリーよりも映像重視な感じだった。




2月15日

ラグビーがいい感じらしい

トップリーグ初年度は惜しくも2位だったが、 もう一つのカップ戦は決勝に残ったそうだ。 決勝見に行こうかな。対戦相手も同業他社だし。




2月16日

うちの会社のパソコンに入っている漢字変換ソフトはIMEのはずなので、悪いのはMicrosoftですよ

Microsoftと言えば、今、世界中で一番面白い仕事ができる企業はMicrosoftだと思う。 これからのコンピューターがどこへ進むべきかを決めることができるということは、 つまりこれからの社会をどうデザインするかを考えて、その通りに実現することができるわけだから。
彼らが独占していることについて、他の企業や団体は文句を言っているが、 コンピューターを使う仕事に携わってから、 本来コンピューターを使えない人たちまで使えるようにしたMicrosoftは偉いと感じるようになった。 他の企業や団体が提唱してるオープンソースという考え方は確かに素晴らしいとは思うけど、 その先にある未来は、一握りの優秀な人間のみがコンピューターを使える社会だと思う。




2月17日

Gnuplotは便利だねぇ

下期の成果発表のプレゼンで、視覚効果のあるグラフを使うように上司に指示されたので、 Gnuplotというフリーソフトをインストールした。 もともとUnixのソフトなので、テキストデータの扱い易さは抜群、 グラフ描画機能はExcelをもしのいでいる部分があると思う。しかもフリー。 便利な世の中になったものだ。感動した。
でも、一つだけ欠点が。インストール+最初のグラフ作成に2時間ぐらいかかった。 高機能なフリーソフト一般にいえることだと思うが、最初の敷居がやたらと高い。




2月18日

Gnuplotは高機能だけど使いにくいねぇ

データをパッと見た感じではうまく言っているような感じだったのに、 Gnuplotでグラフ化したら全然うまくいってない。 いろいろデータをいじった結果、Gnuplotの使い方間違いだった。 これだけで何時間もかかった。もう疲れたよ。




2月19日

一応、一つは理解してくれる人がいれば画期的になる理論的な成果があるだけど…

上司の上司が私のところへやってきて、ブルーバックスの「不変量のなんとか」という本の話をした。 どうやら私が就職面接のときに話した内容を少し覚えていたらしく、 リーマン面のモジュライを蜘蛛の足のモデルを使って表現する辺りの話をちょっとした。 最後に、「プログラムに毒される前にもっと理論の仕事をした方がいいよ」と言われた。 確かにここ数ヶ月、ほとんどプログラミングメインでやってきている私を気遣っている言葉にも 聞こえるが、理論屋として雇ったんだからちゃんと理論屋としての成果を出せとも解釈できる。 ただ、配属されて8ヶ月弱やってきて、どんなに素晴らしい理論も、 結局最後はコンピューターで実験をした人の成果になっちゃうという現実がある以上、 自分でプログラムが組めないと仕事にならないんだよなぁ。 さらにもう一つは、自分の考えた通りにコンピューターに実験させられるのは自分しかいないから。




2月20日

上には上が…(今日もグチ日記)

上司がコンピューターで画像を扱う学会の中で世界一の規模と権威のある学会(数学だと 国際数学者会議クラス)に申し込んだのだが、 審査をしているレフリーから「『射影行列 * 射影行列 = 単位行列』に決まっているだろ! 『射影行列 * 射影行列 = 射影行列』なんて間違ったこと堂々と書くな! 参考文献を書いておいたからそれを読んで勉強しろ!」という趣旨のレポートが届いたそうだ。 残りのレフリー全員からは高評価を得られているのに、 たった一人の…なレフリーのおかげでレジェクトされかけているらしい。 「数学が全然分かってないやつにこんな学会のレフリーなんてさせるなよ!」と上司。 私はこれ以上は何も言うまい。

それだけだったらまだ良かったのだが、このことがよほど悔しかったらしく、 上司の開発した方式がいかに数学的に優れているかを来月までに証明して、 世界レベルの学会で発表 or 雑誌に投稿するという仕事が新たに増えた。

さらに、それだけならまだ何とかしようも実はあったのだが、 中身にまで注文が加わってしまったので困っている。 上司は従来の方式との関係を証明する形で、信頼性や優位性を示すつもりらしいのだが、 従来方式は座標によらない量を使い、新方式は座標による量を使うので数学的には根本的に違うもの。 例えば、ベクトル空間内のいくつかの点の集合について、一方は点同士の距離の総和なのに対し、 もう一方は原点から各点までの距離の総和というような感じ。 だから、座標を固定すれば対応自体は付けられなくはないが、 その対応を使っても何ら意味のある情報が得られない。
また不毛な議論+残り少ない時間で今の仕事というのが続くのかと思うとちょっと憂鬱。

少しフォロー。一応、上司が開発した新方式は数学的にも面白い要素はあるし、 実用化された顔認識方式が片手で数えるほどもないことを考えると非常に優れた方式です。




2月26日

残りちょうど1ヶ月

毎年うちのラボでは、新人研修の締めくくりとして3月末に この一年間の業績(ほとんど下期)を発表することになっている。 ちょうど残り1ヶ月ということで、今日、うちのグループ内で私の今の研究の途中経過+ 今後の方針を検討した。何とかなりそうということでちょっとホッとした。







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