映画備忘録2003

観た映画をメモするために作ったページです。

おすすめというより感想をだらだら書くので、あんまり参考にはならないですよ。




今のところ良かった今年の映画ベスト4

座頭市、恋愛寫眞、キリクと魔女、インファナル・アフェア


マトリックス・レボリューション

11月11日
一応、完結編なわけですが…私が予想していた2通りの結末は 完全に外れました!悪い意味で。 一言で言って、広げた風呂敷をたたまなかったって感じです。 おすぎはあんな結末もありだと言ってましたが、どう解釈しても どここに矛盾が生じてしまい、あんなのありえません。 でも矛盾と言えば、最初から矛盾だらけで、都合の悪いことは すべてほったらかしだったわけですから、当然なんですけどね。
ただ、映像に関しては今回も本当にすごい。 特に、ネオとスミスの最後の戦い(予告編にあったやつ)は "技法的"な意味で映画の歴史に残る名シーンです。 マンガではキャラクターの強さを表現するとき、周りのものが小刻みに震えたり、 周囲の小石が浮いたり、地面が割れたりしますが、 映画では大雨の中で戦うというのが効果的であることを初めて証明した 映画になると思います。 ただ、アイデアとしてはこれは「火山高」という韓国映画で 既にやられているのですけど、この映画ではあんまりうまくいかなかったんですね。 そういう意味でウシャウスキー監督は天才だと思います。 これから当分、映画の最後の決戦は雨の中になると思います。




マッチスティックメン

11月5日
あっ!と驚く仕掛けがあるというのが売りの映画には大抵ありがちな、 そんな映画だった。確かに普通に比べたらはるかに気付きにくい伏線だったが、 違和感と矛盾があってはダメだ。しかもラストはそれ以外ないっていうオチだし。 それでもまあハリウッド映画としてはレベルが高い方かも。




インファナル・アフェア

11月4日
潜入捜査官の映画と言えば、今までは私にとっては「フェイク」だったが (さっき調べたら主演がジョニー・デップ。アルパチーノだけじゃなかったんだ。)、 これに匹敵する映画だった。
そしてもう一つ、今まで香港のこの手のマフィアが出てくるタイプの映画は 極端につまらないものが多かったので、面白いのが作れないのかと思っていたが… やればできるじゃん。
さて、一番良かったところは警察・マフィア双方にスパイがいることで 初めておこる攻防戦。うまくいった理由は何と言っても 双方のトップとスパイの4人が全員頭が良かったから、 つまり作った人間の頭が良かったからだと思う。 その昔、ネゴシエターという映画ではIQ180の攻防が売りだったのに… というのもあったし。
それから結末が良かった。伏線が本当にうまい。 史上最高額のリメイク権もうなずける。 でも、見たら分かると思うけど、 ハリウッドで作ったら全然違う映画になっちゃうんだろうなぁ。 アメリカ人にはあのラストの深さは理解できないと思うから。




ドッペルゲンガー

10月21日
このタイトルだとホラー映画なのかと思いきや、 ミニシアター風の映画。役所広司が主演で予告編をみたら分かるけど。
ドッペルゲンガーが自分とは正反対の要素を持つ理想の姿なんて今時? みたいな感じだった。今時風に味付けはしてあったけど。 編集作業で、自分は内容を良く分かっているために削りすぎて 初めて観る人には分かりにくくなるという陥りやすいミスもあるし。
ちなみに永作博美はこれが映画初出演なのだそうだ。実力あるのに意外だ。




閉ざされて森

10月8日
ムービーウォーカーという映画の上映情報が載っているサイトで 結構面白いという評価を受けていたので観に行った。でも…
意外な結末が売りなわりに、展開が読めた。 結末の意外性を出すために謎解きの要素を削っているので 謎解きものとしてもいまいちだし。




ジョニー・イングリッシュ

10月7日
ミスタービーンで有名なローワン・アトキンソン主演の映画だったが、全然だった。 ところどころ彼のパフォーマンスで面白いところがあったが、 全体として話で笑わせようとしている上にストーリーを作ろうとしていたので、 彼のコメディアンとしての味が全然引き出せてなかった。 そのストーリーも全然笑えるものでもなかったし。 見る価値のない映画だったよ。




シモーヌ

9月21日
「わがままな役者にうんざりした映画監督が精巧なCGを使って映画をとったら、 その女優が大人気に…という映画」でほぼすべてだった。
シモーヌ役の女優が、すべての女優の良さをそなえたスーパー女優に 見えない人でがっかり。娘役の子がいい演技をしていて、アルパチーノより いい味だしていた。




座頭市

9月15日
もうちょっと時間が経ってから書きます。
映画史に残る名作。剣の達人みたいな映画です。 下手な人には下手なりに、うまい人にはうまく、 自分のレベルに合わせて楽しめます。楽しませてくれます。 普通に観たらただのチャンバラ映画に観えてしまいますが、 今まで知られている映画の技術(映像だけでなくストーリー展開とか、 音楽とか、描写とか)すべてをこめて、 さらに北野流の味付けがされていて、 解説だけでいくらでも語れるほどの凝縮度があります。
どうしても気になった点を一つだけ。 ネタバレ気味のものですが、 とある女性が自殺する場面で、刀でお腹を切ってしまうんです。 当時の女性は首を切るのが一般的なはずなのですが。 多分、ベネチアを意識して外国人に分かりやすいハラキリにしたのでしょうが、 これが唯一残念なところです。 この映画で黒澤の正当な後継者としての地位を固めたと同時に、 永久に黒澤には並べない汚点を残した気が私にはします。 黒澤なら絶対にこんな妥協はしません。




偶然にも最悪な少年

9月14日
中島美嘉は過大評価されている気がしている。
歌はうまいと思うし、演技もうまいとは思わないが下手ってほど下手では ないとも思うけど、主役をはるほどかな?今回の役は結構はまり役だと思うけど。 予告編の「観るよね?」という一言はいい味出してたけど。 中島美嘉ファンなら観たら?
ストーリーはちょっとレベルの低い「GO」って感じ。 まあこんな映画もありかなっていう映画だな。




ホテル・ハイビスカス

9月14日
「ナビィの恋」の監督、しかも沖縄を舞台にした映画ということで 期待して観たのだがいまいちだった。
「ナビィの恋」では沖縄の描き方が良かったが、 それに磨きがかかってしまい本土の人には理解しがたい感じ。 しかも主人公が子供で、子供をその視点で描いているので 難解さがアップしていた。
ストーリーはホテル・ハイビスカスを舞台に 主人公の子供の日常+事件を淡々としたもの。 純粋に作りすぎて淡白になりすぎたみたいだ。




28日後

9月13日
結構評判という話だったが、まあまあかな?
感染後数十秒で凶暴になって人を襲うというウイルスによって、 人間が死に絶えた中、昏睡状態から復活した主人公が街をさまようという アイデアが面白いという評判だったが、単館系としては普通じゃない? 10分しか記憶が保てないという「メメント」の 方がずっとアイデアは面白いと思うけど
前半の終わり辺り、4人で車に乗って出かけるところの 音楽はとてもよかった。あの辺りは映画としても面白かった。 それだけかな。
最初に警告が出るので大丈夫だと思いますが、 エンドロールの後にもう一つの結末があります。 私はそちらの結末の方が好きです。 多分監督もそちらの方がいいが、 テーマ的には本編の結末だから仕方なくこちらにしたって感じです。 監督も分かってるってことか。




キリクと魔女

9月6日
アフリカの魔女に支配されたとなる村の話なのだが、フランスの映画。 でも、ヨーロッパはおろか今までのアニメの構文ではなく、 どちらかというと神話っぽくて、観づらいといえば観づらくて、 ジブリ提供の映画だからといって子供と観に行くと痛い目にあうタイプだった。 その分アニメにしてはつっこんだ内容でかなり面白い。 しかも内容も考えれば考えるほど深い。
映像的にも今までの映画の構文と違うのでその点も良かった。 舞台やミュージカルに近いがそれともちょっと違う。 うまく表現できないが、とにかく良かった。
キリクは生まれたときから子供らしくない理由がポイント?




英雄(HERO)

9月5日
「グリーンデスティニー」の大ヒットで調子にのって作った、 ワイヤーアクションだけの映画かと思って観に行ったら… こんなにすごい映画だったとは!
ワイヤーアクションはまあまあでしたが、まずCGがすごかったです。 紫禁城(時代的におかしいけど)前の広場を覆う兵士や 雨のように降る矢の映像は圧巻です。
そして、何より映像を見せるだけの映画だとストーリー展開は無視しがち なのですが、分かりにくさはあるのですが展開が面白い。 しかも、戦国時代(中国の)の頃の話や中国の考え方なんか を知っているとなかなか欧米のストーリーにはない面白さがあって とても良いです。




TAMALA2010

8月31日
京都にいた頃に見逃してしまった映画で、 たまたま近所の企画上映でやっていたので見たのだが… このまま見逃したままでいればよかった。 単館系映画の典型的なハズレ映画だった。
一言で言うと意味不明。ガロのマンガを映画にしたようなもので、 いまいちあらすじすら書けないような内容だった。




天使の牙

8月30日
予想よりも面白かった。 日本のこの手の映画はもっとつまらないものだと思っていたのですが、 思ったよりもよかった。 展開が二転三転して、ストーリーがそこそこ楽しめた。 まぁ、キャラクターの掘り下げが足りなくて、奥行きが全然なかったけど。
主役の佐田真由美はこれからが期待できそう。 映画の大画面に負けない女優は久し振り。
エンドロールが終わった後にも2分ぐらい映画があるので気をつけましょう。




地獄甲子園

8月15日
あの、漫☆画太郎の名作「地獄甲子園」の映画化作品。
でも全然ダメだった。全く原作の良いところを無視していた。 まあ、原作を忠実に映像化したらとても上映できないものなので仕方ないんだけれど。 (マウンドに地雷を仕掛けて爆破とか、一塁にバットを持ったまま 走りこんで一塁手をぶっ飛ばすとかそんな話だから)。
ただ、一つだけ素晴らしかったのは、いつもグランド脇で呑んだくれていた 中村泰造の映像化に成功していたこと。あんな俳優どこで見つけたんだって ぐらいそっくりだった。21世紀の映画のこれからの映像技術って 意外とこういうところがポイントになるのかもしれない。




茄子・アンダルシアの夏

8月3日
今年のスタジオ・ジブリ作品で、主役の声をあの大泉洋がやっている。 何でも監督が「水曜どうでしょう」のファンで抜擢したらしい。 他の声優に比べたら、この抜擢は正解かも。
上映時間は1時間もないのでほとんどストーリー展開のようなものはないし、 面白いタイプの作品ではないが、 なかなかいい味だしていてこういう映画は結構好きだ。 子供はもちろん、多分10代の人でも分かりにくいんじゃないかな? 大人でないとなかなか分かりにくい面白さかもしれない。
ちなみにタイトルの「茄子」とは短編集の名前で、 その中の「アンダルシアの夏」という作品がこの映画の原作だそうだ。




踊る大捜査線 THE MOVIE 2

8月2日
正直"1"の方が面白かった。 しかも、これをやるともう続編が作れないっていうようなことを いっぱいやっていたし。
刑事モノとしては少しだけ面白かったが、 踊る大捜査線の面白さの根本はそんなところにないはずなのに。 でも、刑事モノとしても"1"の方が面白かったけど。




ターミネーター3

8月1日
純粋に作品としてはあまり面白い映画ではなかったが、 それ以外の要素で結構楽しめた。
例えば、結構名作の呼び声高い"2"の続編で、さらにあれから10年以上経っていて、 どうやって作るのか?ということに対してはまあかなり良い線をいっていると思った。
それから、ターミネーター同士のカーチェイスの場面などは 同時期に上映している「マトリックス・リローデット」の高速道路のシーンと見比べると かなり面白い。後者は優れたセンスで最新のCGを使いこなした画作り、 前者は昔ながらの職人芸的な技術と画作りで両者ともそれぞれいい味を出していて 新しい発見があった。
一番の面白い部分は本質的に「スカイネット」のシステムが "2"から"3"で変わってしまったということ。 もし、あのアイデアが"2"であったのなら…確かに時代が追いつくまで 封印したのかもしれないけど、実際は多分"3"を作ると言われてから 考えたんだろうな。







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